伯母へ…。

新盆の 闇よりおろす 盆提灯

夾竹桃?

終戦や その夾竹桃の 今日も照る

今から始まる

満面の 笑ってしまふ 汗みづく 「今から始まる」 作者不明 今から始まるのだ 今さっきから始まっているのだ それは日常観のひとつです 昨日のことを思い悔やまず 昨日のことを誇りあなどらず 昨日のことをさげすまず すべてはふたたび 今から始まっているの…

生きる

ひとり来て 墓洗う背の 蝉しぐれ 「生きる」 谷川俊太郎 生きているということ いま生きているということ それはのどがかわくということ 木もれ日がまぶしいということ ふっと或るメロディを思い出すということ くしゃみをすること あなたと手をつなぐこと …

虫歯?

追分の 歯痛地蔵の 曼殊沙華 「むしばの詩」 むしばのむしにも歯があって その歯もむしばになるのかな むしばのむしば むしばのなーれ えーんと歯医者て泣いてゆけ 作者不明(相田みつをっぽいですが…) 歯医者さんに飾ってあった詩です。

葉月

日曜の 冷房図書館 開くを待つ

マスカット

青葡萄 喰む口許の 笑まひ皺

四万六千日

湯返りを まはり道して 鬼灯市

聖句

岡山 旭川 いつも喜んでいなさい 絶えず祈りなさい すべての事について、感謝していなさい テサロニケ 5-16 明石 五色塚古墳 何事にも自己中心や虚栄からすることなく へりくだって 互いに人を自分よりもすぐれた者と思いなさい。 ピリピ 2-3

涸沢カール

カルデラの 谷青む果て 鷹の舞う

ウンベルト・サバ 須賀敦子

ミラノ? 「ミラノ」 ウンベルト・サバ 須賀敦子訳 石と霧のあいだで、ぼくは休暇を楽しむ。 大聖堂の広場に来てほっとする。 星のかわりに 夜ごと、ことばに灯がともる。 人生ほど、 生きる疲れを癒してくれるものは、ない。

碧沼

青芦原に 水のささやく 世迷言

天気 ジョン・ラスキン

能登 千里浜 太陽の光は心地よく 雨は爽やかにして 風は身を引き締め 雪は心を躍らせる だから本当に悪い天気というものはない。 ただ違う種類の良い天気があるだけだ。 ジョン・ラスキン

翠沼

鮎の川 釣り師に夫を 重ね見る

僕はロバが好きだ

ロバ? 僕はロバが好きだ フランシス・ジャム 倉田清訳 柊(ひいらぎ)の生垣沿いに歩いてゆく 優しいロバが僕は好きだ。 ロバは蜜蜂が怖いので しきりと耳をふり動かす。 ロバは貧しい人たちや 燕麦(からすむぎ)のいっぱいはいった袋を運ぶ。 溝のそばへくると…

梅雨?

双の瞳に 涙のごとく 青葉溜め

初夏

饒舌を憎みてバラの赤きを切る

水無月

紫陽花の今日持つ色を信じけり